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インタビュー

天野 敦之氏

2010年1月1日

誰と仕事をするか、仕事にどのような意味づけをするか、どのように生きるのか。

誰と仕事をするか、仕事にどのような意味づけをするか、どのように生きるのか。

-天野さんはなぜ、会計士試験を受験されたのでしょうか。

もともとは会計士になりたかったわけではなく、ビジネスに興味がありました。社会を変えるには政治家、教育者等様々なアプローチがあると思うのですが、直接社会を変えることができるのはビジネスだと感じ、大学でも商学部でビジネスの勉強をしていました。しかし大学時代に天才的な友人と出会い、普通に勝負したらとてもかなわないと思い専門知識をつけようと考えました。ビジネスの資格で最高峰といえば「会計士」と考え、会計士の勉強を始めました。一回落ちたらやめようと思っていましたが、運よく一発合格したので、会計士になったという感じです。

-卒業後、監査法人に入る選択肢はなかったのでしょうか。

そもそも会計士の取得理由が「監査」ではなかったので、監査法人は考えた事がありませんでした。興味のあるコンサルティング業務に従事できる、アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)に入社することができました。当時、アンダーセンは朝日監査法人と提携関係にありました。年に1回監査のお手伝いをすることができ、実務要件を満たすことができたので、運が良かったと思います。

-もし今、天野さんが会計士試験に受かったら、どのような道に進まれると思いますか。

どこでもいいですね。何をするかというのはあまり大切ではないと思うのです。誰と仕事をするか、仕事にどのような意味づけをするか、どのように生きるのかが大切です。この仕事をしていたら悪いということはないと思います。

-資格を持っていることで制約はありましたか。たとえば会計の仕事ばかり割り当てられたとか…

最初は業務プロセス改善のコンサルティングで、会計システムの部分を任されるなど、会計関連の仕事が多かったです。とは言え名刺には公認会計士と書きませんでしたし、あくまで一社員という心持でいました。

-会計士試験で得た知識は仕事上役に立ちましたか。

コンサルタントという仕事では、会計の知識を持っている方が有利なので、役に立ちました。
お客様は業績改善をしたいという目的を持っていらっしゃるので、会社の様子を聞いて会計上どのような影響があるかすぐにわかるのは会計士試験で得た一つのメリットですね。頭の中で考えたことを数字と結びつけることができるし、税務と関連させることもできるのは有利だと思います。。
野村証券でM&Aアドバイスをしていた時も、税務の知識と法律は重要でした。法律事務所等と連携したり、最終的な高度な会計上の判断について会計事務所に聞いたりしますが、証券会社はディール全体を統括するので、全体像を理解していないと、そうした専門家に何を聞いたらいいかすら分からないですよね。

-監査法人と企業の違いはどのように感じていらっしゃいますか。

監監査をしていると、「先生」として見られてしまうため、ビジネスマンとしての感覚がマヒするような気はしますね。お客様のために何ができるかを真剣に考えて追求する意識が、企業にいた方が磨かれる気はします。
ただ、監査法人で働くメリットもたくさんあると思います。経営者の視点で考えることができますし、普段接することができない情報に接することができます。この意味ではコンサルタンティングファームと監査法人は近いですね。コンサルタントはレベルの高い仕事を提供しないといつ契約を切られるかわからないので、お客様や自分の仕事に対する意識は高まるかもしれません。
ただ、どんな仕事をしていても自分次第だと思います。

-合格者に対してメッセージをお願いします

会計士の資格はスタートラインにすぎません。それを生かしてどう働くか、どう生きるかは、本人の意識次第です。どのように世の中に貢献するのか、どう役立つのかということを考えてほしい。会計士の資格は、血液型と同じようなイメージですね。その人の特徴のようなもので、資格があるからどうという意味ではなく、資格を持った上で何ができるか、どのように生きているかの方が重要だと思います。

-心に響くお話を、ありがとうございました。

(文責:三輪 温子)

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