JIJA日本公認会計士協会準会員会は、北海道、東北、東京、東海、近畿、中国、四国、北部九州と全国に分会があります。

インタビュー

平林 亮子 氏

2007年3月4日

「監査法人で経験を積んで,コンサルタントとして独立」――多くの人が語る夢ですが,これを3次試験合格後すぐの25歳で実現,成功させた女性会計士,平林亮子さんをご存知でしょうか。書店の会計コーナーでひときわ目を引く,美人会計士の本をつい手にとってしまった方もいるのでは?今回,準会員会では独立志望の方だけでなく,みなさんに今すぐ役立つメッセージも含めてお話を伺うことができました。大変興味深いお話に,士補会幹事の質問も尽きず,予定時間を大幅にオーバーしてしまう程でした。ぜひご一読ください。

現在のお仕事の内容について教えてください。
一言では難しいですが会計コンサルティングでしょうか。今の世の中,お金が絡まないことはほとんどありませんから総合的なコンサルティング業務をしています。女性を対象としたセミナーや,執筆活動,講師業も行っています。自宅で仕事をすることも多いですね。
セミナーや執筆活動と幅広くご活躍されていますが,そのような仕事はどうやって見つけるのでしょうか。
私は本当に人脈に恵まれていて,知人に「本を出したい」「こういうテーマのセミナーをしたい」と言っているうちにお誘いが来るようになりました。一度仕事が成功すれば,それがまた口コミで広まり,今では仕事が選べるようになりました。「おもしろそう,自分にも勉強になる」を基準に仕事を引き受けています。
それだけ多方面でご活躍されているとお忙しいのでは?
そんなことはありません。「無理をしない」ということを常に心がけていますし,仕事をたくさんしている人がえらいわけではないと思うんです。ただ,忙しいことが重なっても助けを求められないのは辛いです。お引き受けした仕事を捌ききれないと今までの信用を失ってしまうので...。
25歳の時に,お一人で独立されたということですが,不安や周囲の反対はありましたか?
不安はありませんでしたが,銀行員の父に猛反対されました。当時の就職難の中,大手監査法人に就職できたのに辞めるなんて「意味が分からない」と。でも今となっては両親も「何であんなに反対したんだろう」と言っています(笑)
お一人で仕事の全責任を負うという事はハイリスクに思えますが,部下を雇ったりすることはお考えですか?
部下を雇うとなると,部下の仕事の様子を見に毎日出勤しなきゃならないでしょう?私は自分の引き受けた仕事を,自分のペースですることが一番効率よく,質の高い仕事ができると考えて独立しました。だからやりたい仕事を,やりたい時に,やりたい場所でできる今の状況が一番良いと思っています。
開業して感じたことを教えてください。
『シビアに見られがちな世の中も意外と優しい』ということ。結果のみが重視されがちな世の中ではありますが,一生懸命頑張っている人は必ずどこかで評価されます。
あとは『思ったほど猛毒はない』ということ。騙されて大失敗するようなことはあまりありません。
会計士として『若い』『女性』ということで不利になったことはありますか?
一般的には不利になると思われるでしょう。でも相手側があまり私に期待していないのが分かるとき,つまり求める水準が低いときは,質の高い仕事を提供すれば評価が一気に上がります。その点では逆にラッキーであると思います。
監査法人で働いている間に身に付けるべきスキルは何でしょうか。
監査業務を続けるか否かに関わらず,自分のデータベースを蓄積していってほしいですね。公認会計士は監査業務を行える唯一の職業です。普通の人が見られない情報を知ることができるのですから,その地位を活用してどんどん質問してみてください。特に『世間の相場』を意識することが大事です。例えば事務所賃料や,人件費,リース料などの平均的な相場です。同業他社との比較から監査業務にも使えますし,コンサル業務でもお客様に「開業するにはこれだけの費用がかかります」とすぐに言えることは大きな強みです。
私は上司にも恵まれ,優秀な方たちは皆総合的なものの見方をしていました。手続ひとつひとつをつぶすことに追われずに,取引形態や,会計処理の選択についてヒアリングすることも大事です。見方を変えれば監査ってすごくおもしろくなりますよ。今は時間もなくて厳しいのかもしれませんが・・・。
また,社長であろうと誰とでも物怖じせずに話すことができるスキルがついたのも良かったです。積極的に会社の方と話してください。
今の会計士補や,試験合格者に伝えたいことは?
監査業務が社会的に意義のある,大事な仕事であることは確かです。監査を経験できるのは会計士だけなので,間違いなく素晴らしい経験になります。
また,監査法人内では価値観が固まりがちですから,その壁を取り払うよう意識しているくらいでちょうどいいのでは,と思います。世の中には食べきれないほどの楽しいことがたくさん落ちています。もちろん私の勤務していた監査法人にもたくさんありました。楽しいことを見つける嗅覚を磨いて,やりたい仕事を率先してやったり,優秀な人について仕事を覚えたり,監査法人や事務所等での新人時代を満喫してください。

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