JIJA日本公認会計士協会準会員会は、北海道、東北、東京、東海、近畿、中国、四国、北部九州と全国に分会があります。

インタビュー

トップページ > インタビュー > 経営者・著名人 > ◆動画連動インタビュー 第2弾 ~朝倉厳太郎氏~

◆動画連動インタビュー 第2弾 ~朝倉厳太郎氏~

2014年9月28日

朝倉厳太郎氏
㈱PCP代表取締役社長

【ご経歴】

大学在学中からITコンサルタントとして、医療器具の会社の情報管理を担当するとともに、ウェブやネットワークのプロジェクトに携わる。公認会計士試験に合格したことをきっかけに、大手監査法人のIPO事業部に転職。IT関連、医薬関連、不動産関連、小売関連、学校法人、特殊法人などについて会計監査に従事し、IT監査の主査を務める。この他、監査法人のリクルート活動において懇談員を複数年担当し、この傍ら私設のコミュニティを運営し、公私に渡り会計士就職活動生の支援を行う。そして現在、株式会社PCPに転職し、代表として会計士の転就職インフラの構築を目指している。並行して、会計系学生向けの講師、学生支援団体の役員等を務め、一貫して「日本を元気に」をテーマに活動している。

 

 

Q朝倉さんは、転職エージェントとしてご活躍されていますが、転職をする上で必要なこと、また転職せずとも、監査チーム内で必要とされることを教えていただけますでしょうか?

 

A意識した方がいいと思うことは、コミュニケーション能力と、会社目線ですね。これは監査法人から転職された方が、意識しておけばよかったとよく口にされることでもあります。

まず、よく言われることではありますが、コミュニケーション能力です。

仕事で一番大事なことは、年齢も考え方も違う相手に対して、不快に思われないように連絡や依頼をお伝えしていくことです。「正しいのであればどんな伝え方をしてもよい」ということではなく、ここを工夫していく必要があります。

学生のうちは、好きな人同士と仲良くしていればよかったと思います。

しかし、社会人となると、いろんな人と働くためのコミュニケーション能力が求められてきます。

 

Q具体的にはどのような場面を想定されますか?

 

A例えば、チーム内のコミュニケーションを考えてみましょう。

監査は〆切が決まっています。ギスギスした雰囲気だと、ホウレンソウ(報告/連絡/相談)が円滑に行われなくなります。ホウレンソウが円滑でないとパートナーと経営者との間で、相互に誤解が生じたりすることさえあります。

 

Qでは、コミュニケーション能力をあげるためには何をすればよいのでしょう。

Aすることはたった3つです。

 

①   挨拶をすること

 

②   感謝をすること

 

③   謙虚であること

 

この3つさえあれば、一緒に働きたいと思われるようなコミュニケーション能力が得られると思います。

 

Qもう1つ意識すべきこととして、会社目線を挙げられていましたね。

 

Aええ。これも転職する上でも、監査法人でステップアップするためにも、大切にして欲しいものです。

人という生き物は、今自分自身がいる環境で考え方や価値観が決まってしまうものです。監査法人ですと、当然ですが監査目線ばかりになってしまいがちです。それはもちろん大切なのですが、会社目線というものを意識することを心がけてほしいです。

監査目線ばかりですと、目的が財務諸表に対する監査意見を出すことにあるため、数字を追うことに注視してしまいがちですが、会社目線にたって、会社の事業をきちんと理解することが大切です。業種業態、社長の性格、経営層、株主、従業員、取引先など、そういった定性的な情報を、重視してほしいです。

また、手続の部分について、監査目線では、投資勘定や売上勘定など、監査リスクの高い勘定科目を扱えることに注視してしまいがちですが、会社目線では、新人がよくあたる現金や借入金が極めて重要なものとなります。監査上では現金や借入金について「残高確認書と突合し、オーバーオールを少しするだけの新人でもできる簡単な科目」と捉える方も多いですが、現金は会社の血液であり、調達手段である借入や資本はその内容や性質が経営上非常に重要なものなのです。

具体的には例えば、いつ、誰から、何故、どうやって資金調達しているのか、そして借入利率や配当性向はどう決まっているのかを気にして欲しいです。

中小企業では資金調達をするにあたっては大変な苦労を背負っています。会社は適正な開示以上に、どのようにすれば資金調達できるのかが重要です。また、付き合いで借りているという場合もあります。何故その銀行と付き合う必要があるのかまで理解する必要があります。資金調達における会社の状況・環境、戦略的・戦術的な手段、決定される利率を理解し、他社と比較できる力を身に付けることで、ご自身のステップアップに繋げられると思います。

 

 

 

Q朝倉さんから見て、公認会計士の需要があるけど供給がない市場はあるのでしょうか?

 

Aあります。それは中小規模や、IPOを目指していないオーナー企業です。

供給が少ないのは、公認会計士との接点が少ないからです。

公認会計士は、関わるとしても上場会社か上場準備会社、あるいは大会社です。従って、それ以外の未上場のオーナー企業と出会う機会が限られていますので、転職先としてもなかなかイメージされず、普通は選ばれません。

逆に、オーナー企業も、公認会計士のことを知りません。

具体的な需要としてはどこでも求められる経理、財務、経営企画の他、事業承継、相続、オーナー社長の資産管理などが挙げられます。

オーナー企業の特徴は、多くは所有と経営が一致し、資金も個人保証で調達していることです。当然、ほとんどの社長が株の多くを所有しています。仮に社長が亡くなり子どもに相続されたとして、莫大な相続税を払わなければならない状況が生じたりします。このときもし相続人である子どもが現金をそこまで保有していなかった場合、相続税が払えず、自己破産してしまうという危険もあります。上場していない場合、会社の株も、流動性がなく、ほとんど売れません。ここに事業の継続性だけでなく、税制や法律の理解など、総合的な知識・経験が求められる事業承継などのニーズがあるのです。

 

Q海外で活躍できるフィールドはありますか。

 

A正直、日本の公認会計士だから有利とか、そういったことはほとんどないと思います。

高齢社会に突入し、日本の経済はどんどん小さくなっていきます。一方で世界の人口は年間1億人に迫る増加数でどんどん大きくなっていきます。従って、海外の情報を収集できるよう英語力を鍛えておくことは必要に迫られることと思います。

敢えて日本人だから有利という点を挙げるとすれば、日本人気質と、アイデアの2つですね。日本人気質とは、謙虚さや接待力です。アイデアとは、いろんな情報やサービスが供給過剰で恵まれた環境にある日本は、発展途上の国に比べてアイデアが浮かびやすくなるということです。

 

Qそれでは、英語力はやはり、必要なのでしょうか?

 

A現状で、実際になければ困るというのは、半々ですね。ただ将来的には日本国内だけでは戦えなくなってくる環境ですので、自ずと英語力が必要になってくることでしょう。しかし、だから英語が使えないとまったく働けないというわけではありません。すべてはあなた自身の人生の目標次第です。その目標となる会社や業務に英語が必要であるならば、当然その人に英語は必要となります。

 

 

本日は貴重なお話をいただき、ありがとうございました。インタビューは以上でございます。

また、朝倉先生は10月18日開催の「会計士のためのキャリア選択術」にもご出演いただきます。

詳細・お申し込みはこちら→http://www.jija.jicpa.or.jp/events/post1140

 

 

※朝倉先生のインタビューの模様は動画としてアップされる予定ですので、ご期待ください!

 

 

JIJA日本公認会計士協会準会員会 分会一覧