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【活動報告】インドに魅せられた会計士達

登録日: 2020.05.07

準会員会では、2020 年1月4日(土)~1月9日(木)でデリーへ海外視察を実施しました。

今回の視察先としてデリーを選定した理由としては、インドはGDP が世界第7位でありながらも、若手の準会員にとってあまり知られていない市場だからです。インドは10 年以内に中国を抜いて世界第1位の人口を抱えることが見込まれている、高いポテンシャルを持った市場であり、現在の準会員がキャリアを進めていく中で無視できない存在へと成長すると感じています。

現在のデリーは米国空気質指数(AQ I)が世界最悪となっていることもあり、滞在期間中は常にPM2.5 対策のマスクが欠かせない状態でした。配車したタクシーが時間通りに来ないなども当たり前で、ヨーロッパや東南アジアで旅慣れした視察メンバーも困難に直面することが多々ありました。中でも道路事情と通信回線には非常に驚きました。

どの車も車両通行帯を気にせず自由に走行しています。大通りは中央分離帯が非常に長く、U ターンするだけで一苦労です。渋滞に遭遇すると常にクラクションが鳴り続けます。首都混雑解消のため道路設計の最適化など、東京での知見が活かせるかもしれないと感じました。

また、通信回線の確保には非常に苦労しました。インドといえばGoogle やMicrosoft、Adobe のCEO を輩出するなどIT 大国としてのイメージが強かったのですが、日本の空港で借りたWi-Fi ルーターも、現地で契約した携帯回線も、街中のカフェに用意されたWi-Fi も、ピークタイムには地図の検索すらままならないほど低速な状態になっていました。Facebook などいくつかのサービスはインド市場向けに低速回線用のページを用意しているようでしたが、対症療法に過ぎません。モバイルコンテンツ市場の急成長が見込まれる中、通信インフラの整備が今後の課題となるでしょう。

このようなインフラ水準でありながら既にGDP が世界第7位ということに恐怖さえ覚えました。現在の準会員が今後の日本経済を支えていく中で、今後生き残るためにはどのような戦略を打つべきか、本気で考えるべき時期かもしれません。

インタビューでは有限責任監査法人トーマツからの海外駐在員である鈴木様、日系のSCS 国際有限責任監査法人からインドへ出向されている野口様、インドで独立開業されている野瀬様の3名にお時間を頂戴し、貴重な話をお伺いさせていただきました。

インタビュイーの方々が共通して仰っていたのは日本とインドの文化の違いからくる進捗管理の問題です。

仕事がどれくらいの期間で終わるか聞いた場合、日本では様々な要素を考慮に入れた上で最長の期間を提示するでしょうが、インドでは最短の期間を提示するのが一般的なようです。

また、仕事の責任の範囲についても感覚の違いがあるそうで、取引先の対応が遅延しているためにプロジェクト全体の進捗が遅延している場合、日本では取引先に催促するところまでが自分の仕事だと考えるでしょうが、インドでは取引先の対応が遅延していることは自分にとって管理不能な要素である以上、取引先に催促をすることまでは自分の仕事ではないと考えるようです。

そのため、インド側と日系のクライアントの文化の違いを理解した上で橋渡しをすることがインドで働く上で重要となってくるようです。

今回は誌面の都合上インタビュー全文は掲載することができませんが、今年度のGlobal Journal 及び準会員会ウェブサイトへ掲載予定ですので、そちらの掲載を是非お待ちください。

最後に。帰国当日、インタビュー先からホテルを経由して空港へと向かわなければならないのに、混雑によりどのタクシーにも断られてしまいました。そんな中、通りすがりの一人の男性に公共交通機関での迂回ルートを教えていただいたおかげで、なんとか帰国の便に間に合わせることができました。

道中、今日はビジネスか、どこから来たのかなどと拙い英語で会話していたところ、なんとその男性もアカウンティングファームで働いている方だと判明しました。いつか私もそのような紳士になれるよう、会計監査実務だけでなく人間力を身に付けたいと感じたエピソードであります。

(TOKYO CPA NEWS No.758 2020.5 準会員通信)

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