日本公認会計士協会 準会員会

活動報告(東京)

【活動報告】ソーシャルビジネス勉強会開催

公認会計士×ソーシャルビジネス_会計士として社会とどう関わっていくか?

働き方改革、ワークシフト・ライフシフトが浸透していくなかで、仕事と私生活が色々な意味でインタラクティブになってきています。社会に存在し、早急に解決すべき課題に取り組むことは、以前にもまして重要になってきており、あらゆるビジネスで求められています。また昨年のリクルート業界では「社会課題解決」がキーワードとして流行し、若い世代を中心にソーシャルビジネスへの関心はますます高まっています。

そのような時代の流れの中で、公認会計士としてどのように社会に貢献していくことができるのか考え、行動することが必要になってきています。公認会計士及び準会員の社会との関わり方について考え、社会からの役割期待に主体的に応えることができる職業的専門家になることを目指し、2019年1月26日(土)本業でソーシャルビジネスに関わっている公認会計士及び休日に社会貢献を行っている公認会計士をお招きして、ソーシャルビジネス勉強会「公認会計士×ソーシャルビジネス_会計士として社会とどう関わっていくか?」を東京CPA会計学院水道橋校の一室をお借りして開催いたしました。

最初に、近年病児保育事業で特に有名な認定NPO法人フローレンスのCFOを務められている横山正宏氏に、公認会計士がソーシャルビジネスを本業とするにはどのようなキャリアがあるのか、ソーシャルビジネス業界の動向と日本社会全体としてどのような制度転換が進んでいるのか、ということを実体験を交えながら解説いただきました。

次に、監査法人で働きながら、公認会計士の専門スキルを活かしたボランティア(会計プロボノ)をされている髙城沙也加氏から、「自信はいつまでもつかない。とにかくやってみることだ。」という印象的な言葉の紹介や、本業とプロボノのバランス、さらに、両立することで得られること等、特に監査法人スタッフにとって身近なロールモデルとなるようなお話をいただきました。

最後に、監査法人から事業会社に移られた福岡和貴氏から、大学時代の経験からプロボノへの有機的な繋がりのある流れ、そして本業への影響まで、統計数値を交えて社会問題に触れながら、シニアスタッフ以上の若手にも刺激的なお話をいただきました。

まとめとして、東京CPA会計学院理事の国見健介氏から、社会課題解決というテーマにとらわれずに本業以外で活動の場をもつこと、本業以外で打ち込めることをもつことが、本業にも良い影響を及ぼすという本業との相乗効果等についてお話いただきました。

会場は30名席が満員となり、講師の話をきいて感じたこと、考えたことをシェアする時間においても活気に溢れ、参加者同士の交流も促進できたと思います。

アンケートの結果としても、ほぼ全員から「満足」以上という回答を頂戴し、「“本業をやりながらいかにプロボノ活動をしていくか”がより明確になった」「公認会計士が実際にNPO法人の中でどのような活動をしているかがわかってよかった」等の感想をいただきました。

今回の勉強会は、ソーシャルビジネスと公認会計士を結びつけるきっかけの一つとなれたのではないかと思います。

(TOKYO CPA NEWS No.746 2019.5 準会員通信)

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